黄色ナンバーは軽自動車、白ナンバーは普通車、この2つの違いは多くのドライバーの皆さんが知っていることかもしれません。
では、緑ナンバーはどうでしょう?黒ナンバーを見たことがありますか?
車のナンバープレートには思った以上に色々な種類が存在します。
それはプレートや文字の色分けにとどまりません。
ナンバープレートの大きさや表示される内容にも定められた決まりがあり、個々の車両を識別しているのです。
この記事ではナンバープレートの種類について紹介しましょう。
どんなナンバープレートでも読めるようになるとドライブがもっと楽しくなるかもしれませんね。
車両を識別して管理するためのナンバープレート
いかなる車両もナンバープレート無しに公道を走行することはできません。
ナンバープレートは車両を管理し識別することができると同時に、正式に登録されていること、また保安基準に適合していることの証明になります。
ナンバープレートの色
冒頭で少し触れたとおり、軽自動車なら黄色ナンバー、普通車は白ナンバーといった色分けがあります。
他にもいろいろありますので以下紹介しましょう。
白ナンバー
- 白地に緑の文字 → 普通自動車(自家用)・大型車
- 白地に青の文字 → 領事館関係車両
- 白地に黒の文字 → 自衛隊車両
緑ナンバー
- 緑地に白の文字 → 普通自動車(事業用)・タクシー・路線バス・宅配業車・引越し業者
黄ナンバー
- 黄色地に黒の文字 → 軽自動車(自家用)
黒ナンバー
- 黒地に黄の文字 → 軽自動車(事業用)
青ナンバー
小型自動二輪のナンバープレート
ピンクナンバーもあるのですが見かけたことがありますか?
ピンクナンバーは原付二種(小型自動二輪)がつけるナンバープレートです。
しかし、原付バイクには白ナンバーも黄ナンバーもありますね。この違いは排気量です。
- 白ナンバー 50cc
- 黄ナンバー 51cc~90cc
- ピンクナンバー 91cc~125cc
このように、ピンクナンバーは原付バイクのなかでも一番大きいものとなるのです。
赤い太線ナンバープレート
番外編として、白地に赤の太い線がナンバープレートの右上から左下に斜めにはっきりと入る「仮ナンバー」があります。
このナンバープレートは車検が切れている、ナンバープレートが盗難された車両に取り付けられるものになります。
ナンバープレートのサイズ
ナンバープレートのサイズにも種類があります。
以下、3種類の大きさとその寸法になります。それぞれのサイズを取り付ける車両も合わせてみてみましょう。
小型ナンバープレート(横23cm x 縦12.5cm)
→ 2輪の軽自動車・軽2輪車・バイク・原付バイク
中型ナンバープレート(横33cm x 縦16.5cm)
→ 普通自動車・軽自動車・大型特殊自動車(0ナンバーや9ナンバー)
大型ナンバープレート(横44cm x 縦22cm)
→ 車両総重量8トン以上・最大積載量5トン以上・定員30人以上の車両(大型バスなど)・大型特殊自動車(8ナンバー)
このように、小さい車両から大型になるにつれ、ナンバープレートのサイズも比例して大きくなっていきます。
さて、ここからはナンバープレートに記載される内容について、その種類をみていきましょう。
ナンバープレートの分類番号
ナンバープレートには4つの情報が表示され、この情報から「車両が正式に登録されているか」、「保安基準に合っているか」が読み取ることができるようになっています。
4つの情報とは、以下になります。
- 地域名(品川、京都など)
- 分類番号(300、500など)
- 事業用判別文字(あ、さ、など)
- 一連指定番号(12-34など)
地域名のすぐ右に表示される3ケタの分類番号とは、普通・小型・特殊用途自動車といったように、車両の用途や大きさによって番号が決まるルールになっています。
分類番号にある10種類を具体的にみていきましょう。
※1ケタ目を基準にしています。
- 普通貨物自動車 10~19または100~199
- 普通乗合自動車 20~29または200~299
- 普通乗用自動車 30~39または300~399
- 小型貨物自動車 40~49または400~499
- 小型貨物自動車 60~69または600~699
- 小型乗用自動車 50~59または500~599
- 小型乗用自動車 70~79または700~799
- 特殊用途自動車 80~89または800~899
- 大型特殊自動車 90~99または900~999
- 大型特殊自動車 00~09または000~099(建設機械に該当)
普通自動車で乗車定員が10名以下であれば「3ナンバー」、小型乗用車で乗車定員が10名以下であれば「5ナンバー」、この2つのナンバーは最もよく見る車両でしょう。
特殊用途自動車にはパトカー、消防自動車、救急車などが該当し、これらは「8ナンバー」となります。
分類番号にはアルファベットもある?
これまで、分類番号は数字のみ使われていましたがまれにアルファベットが入ったナンバープレートも見かけます。
これは、希望ナンバー制度(一連指定番号を抽選で選べる制度)で人気のあるナンバーに使われています。
一度発行されたナンバープレートは、その車が廃車になったとしても同じ番号が使われることはありません。
そのため、人気の一連指定番号は空きがない状態に。
そこで、分類番号にアルファベットを使用することで新なナンバープレートを発行できるように採用されています。
ナンバープレートの事業用判別文字
事業用判別文字とは、一連指定番号の左横にある1文字の「ひらがな」です。
自家用・事業用・レンタカーといったようにその使用用途を区別することが目的です。
使用用途を4つの種類に分け、それぞれ使用できるひらがなが決まっています。
- 自家用
さ・す・せ・そ・た・ち・つ・て・と・な・に・ぬ・ね・の・は・ひ・ふ・ほ・ま・み・む・め・も・や・ゆ・ら・り・る・ろ - 事業用
あ・い・う・え・か・き・く・け・こ・り・れ・を - レンタカー
れ・わ - 駐留軍人用車両
よ・E・H・K・M・T・Y
ここで、使われていないひらがなが4つあることにお気づきですか?
そのひながなと使われない理由を紹介しましょう。
「お」”あ”との混同を避けるため。代用として「を」が使われる。
「し」”死”を連想させるため
「へ」”屁”を連想させるため
「ん」言いづらいため・読みづらいため
特別なナンバープレート
パトカーや消防車の8ナンバーも特別と言えますが、他にもいくつか特殊なナンバープレートがあります。
自衛隊のナンバープレート
自衛隊が使う車両には道路運送車両法が適用されません。代わりに自衛隊法というものに従って走行します。
ナンバープレートも特別で「00-0000」といったように、前半2ケタ+後半4ケタの6ケタの数字のみです。前半の番号は車両の種類で区別し、後半の4ケタには特に意味はありません。
外務省のナンバープレート(青色ナンバー)
- 青地に白の文字 → 外交官が使用する車両
「外ナンバー」とも言われるこのナンバープレートは、外務省によって国内の各国大使館所有の車両に交付するものです。
「外ナンバー」は外交使節団、さらに”外”の字が丸で囲まれているのは大使館トップの特命全権大使を表わしています。
また、「領ナンバー」は領事館で使う車両につけられます。
そしてイギリスは81、アメリカは82、中国は91など、国別で番号が決められています。
これらのナンバープレートを持つ車両には色々な特権があります。
大きなもので言えば、道路交通法や道路運送車両法が適用されないことでしょう。また、ガソリン代も税金がかからないため約半額です。
反面、駐車違反の踏み倒しが年間3,000件の上るというニュースも見聞きします。
滅多に見かけることはありませんが、見かけたらラッキーなぐらいレアナンバーです。
ご当地ナンバープレート
ナンバープレートに各地の名産品や景色などが入ったナンバープレートです。
独自の地名でナンバープレートを発行する事ができるため、「つくば」「富士山」「世田谷」「伊勢志摩」など新しい地名が入っています。
各地域の宣伝も兼ねたナンバープレートです。
記念ナンバープレート
2020年の東京オリンピックを記念したナンバープレートも発行されています。
その他、ラグビーW杯が開催された時にも記念ナンバープレートが発行されました。
記念ナンバープレートは白地のプレートですが、軽自動車でも申請する事ができるため「黄色のナンバーから白に変えたい!」との理由で変更する方も多くいるようです。
ナンバープレートの種類まとめ
ナンバープレートには様々な意味が込められることから、プレートの色やサイズ、番号やひながなによって区別していることが分かりました。
これから公道や駐車場などで車両を見るときは、ナンバープレートを読み込むことが楽しくなるかもしれませんね。