運転免許の学科試験合格率や難易度は?実際の問題例も解説

運転免許を取ろうと考える方にとって、気になるのが学科試験の合格率ではないでしょうか?
自動車教習所を無事に卒業し、いよいよ運転免許センターで適性試験と学科試験を受けるのは緊張します。試験というものが久しぶりであれば尚さらでしょう。
合格を目指し、準備をして試験を受ける人のどのくらいが合格するのか、何点取れば合格なのか、その難易度は?など、いろいろ疑問が湧いてきます。

そこで本記事では、運転免許の合格ラインや合格率などからその難易度を解説します。学科試験の内容、そして実際の問題やコツも紹介しますので合格のためのご参考にしてください。

目次

運転免許合格までの流れ

多くの人が運転免許証を取得するために自動車教習所に入校します。車の基本操作・基本走行などの技能教習そして学科教習を受けた後に卒業検定を受けます。この検定に合格すると卒業となります。
卒業後は運転免許センターにて本試験を受験します。運転免許センターは自分の住民票がある管轄のセンターを選びます。

運転免許センターでの本試験には適性検査と学科試験があり、公認自動車教習所からでた卒業証明書があれば実技試験が免除になります。実技はすでに合格したとみなされるからです。
適性検査は視力、聴覚、運動能力をチェックし、一定の基準にあったものであるか判断されます。適性検査は体調管理などすれば特に難しいものではありません。

本試験に合格するまでの流れを抑えてみましょう。すべての流れにかかる時間は約6時間です。
窓口にて、受付と受験料の支払い
→ 運転免許申請書を記入し提出する
→ 各検査室で適性検査を受ける
→ 学科試験会場へ移動
→ 受験票を受け取り自分の番号の席に着席
→ 試験官による説明
→ 学科試験を受ける(試験時間50分間)
→ 合格発表
→ 写真撮影(持参可)
→ 運転免許証の交付

さて、ここからは学科試験について詳しくみていきましょう。

学科試験の内容とは?

運転免許取得のための本試験である学科試験の内容は以下になります。

  • 試験時間50分間
  • 交通ルールに関する問題90問(○X形式)
  • 危険予測問題5問(イラスト形式)

交通ルールに関する問題は当たっているかそうでないか、○Xで回答していくのでシンプルです。
危険予測問題についてもう少し解説します。
危険予測問題は全部で5問、それぞれの問題には3つの小問があります。その3つの小問に対し○Xで解答し、すべて正解すると点数を得ることになります。

学科試験の合格ラインは90点

学科試験は「○X形式1問1点が90問」+「1問2点の危険予測問題5問」=合計100点が満点です。
これらを50分間に解答し、90点以上取れれば合格となります。
90%以上正解しなければならないため、この数字だけ見るとハードルが高く感じますね。
極端に言えば、交通ルールに関する90問が全問正解すれば合格、多少落としたとしても、危険予測問題で挽回することができます。

学科試験の合格率と難易度とは?

さて、気になる学科試験の合格率はどの程度でしょう。
警察庁ウェブサイトに掲載の「運転免許統計 令和2年版」からみてみます。

令和2年(2020年)の合格率は77.7%。
受験者数2,631,408人のうち、2,044,994人が合格しました。
合格率は年々上昇しており、難易度はそれほど高いというものではないと言えます。

引用元:警察庁「運転免許統計 令和2年版」
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/koutsuu/menkyo/r02/r02_main.pdf

しかし、対策は必要です。
次では実際の試験問題をみて、どの程度の難易度なのか確認しましょう。

運転免許の学科試験対策、例を紹介

交通ルールに関する出題、危険予測問題について、それぞれ実際の試験問題例をみてみます。
どの程度解答できるかぜひ確認してみてください。

交通ルールに関する問題例
標識・車の種類・高速道路・追い越し追い抜き・駐停車禁止などについての質問になります。

問題1 規制標識とは、特定の交通方法を禁止したり、特定の方法に従って通行するよう指定したりするものである。
正解は「○」

問題2 本標識には、規制標識、補助標識、警戒標識、案内標識の4種類がある。
正解は「X」
標識には本標識と補助標識の2種類があり、本標識は規制、指示、警戒、案内の4種類のため。

問題3 標識や標示は、交通の安全と円滑のために、車を「どのように運転すべきか」または「どのように運転してはいけないか」などと運転者に示している。
正解は「○」

危険予測問題例
問題1 行く手に道路工事があるイラスト
「40キロメートル毎時で走行中です。どんなことに気を付けますか?」

  1. 減速するときは、後続車がいるので何度かに分けてブレーキを踏む。
  2. 工事現場から作業員が飛び出すかもしれないので、注意して通過する。
  3. 対向車を先に通過させる

解答と理由

  1. ○ 急ブレーキは危険なため
  2. ○ 工事現場付近では作業員の飛び出しに注意しなければいけない
  3. ○ この場合、原則として対向車が優先されるため

問題2 行く手に踏切のあるイラスト
「10キロメートル毎時で走行中です。どんなことに気を付けますか?」

  1. 前者が進行したため、安全だと考え、そのまま直進した。
  2. 踏切の手前で停車して、窓を開け、安全を目と耳で判断する。
  3. 踏切を通過するときは、対向車と衝突しないように、踏切の端に近い部分を走行する。

解答と理由

  1. X 踏切の安全確認は、必ず自分で行なうべきものであるから。
  2. ○ 踏切の安全確認は、窓を開け、自分の目と耳で必ず行なわなければならない。
  3. X 踏切の端に近い部分を走行すると、脱輪のおそれがあるため。

市販の問題集を使う場合は古本は買わずに必ず最新版にします。練習を繰り返し、確実に90点以上を狙いましょう。

知っておきたい学科試験のコツ

学科試験で解答するにはコツがあります。
交通ルールに関する問題では、まず道路標識の問題が多く出題されますが、以下をパターン化して抑えることができます。
赤色 止まれ・禁止など、危険を促す標識
青色 方向など、案内を表示する標識
黄色 急な下り坂・道路脇が崩れやすいなど、注意を促す標識

危険予測問題のコツも紹介しましょう。文章に含まれるキーワードを見つけることでパターンが分かります。
「かもしれないので」「おそれがあるので」
これらは危険を予測する慎重な運転態度。上の例でも”工事現場から作業員が飛び出すかもしれないので”という文章がありましたね。
「急に」「一気に」「加速して」「急ブレーキをかけて」
これらすべて、急制動は事故の原因となります。

さらに、「必ず」「いかなる場合も」といった断言した問題は多くが「X」であることが特徴であり、慎重さを表わす「速度を落とす」「注意する」「確認する」などは「○」と考えられます。

合格するために

学科に関しては教習所に通う間にコンピューター学習機を利用して繰り返し練習しましょう。
また問題集などでも練習をし出題パターンに慣れること、コツを掴んでいくことが大切です。
上で紹介した問題例のように、一般常識があれば解答できるものも多くあります。
これらに時間をかけていくことでひっかけ問題の存在に気付けたり、当日の時間配分ができるようになります。

運転免許の合格率は77.7%!

運転免許取得のための学科試験、その合格率は77.7%。50分間で交通ルールに関する問題と危険予測問題に解答していきます。
社会人は久しぶりの試験という人もいるでしょう。しかし試験対策をし、当日はしっかりと問題文を読み解答すれば合格を果たすことは可能です。
そもそも学科試験は免許取得後に安全な運転をするための試験。運転する嬉しさに実技に意識がいきがちですが、学科も重要なものと捉えぜひ頑張ってください。

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