ブレーキフルードのエア抜きってどうやる?作業の流れや頻度を解説

車のメンテナンスのひとつに「エア抜き」があります。または、ブレーキフルードの交換とも言われます。
このメンテナンスはブレーキを正常に作動させるためには必須で、定期的に行なうことによって、ブレーキの効きを保ち快適なドライブを行なうことができます。

また重要な目的として、ブレーキを正常に作動させ、事故などのリスクを回避することができます。

ブレーキフルードは車検をするときに、ディーラーや民間の整備工場に同時に交換を依頼することができます。
そして、個人が自分ですることも可能です。

「したことが無いけれど簡単?」
「自分でやってみたいけれど不安がある」

エア抜きをしたことが無い人にとっては、どのようにするものなのか見当がつかないこともあるのでは無いでしょうか?

そこで、この記事ではエア抜きを自分でしようと考えているドライバーのため、正しい方法を詳しく解説しましょう。

目次

ブレーキのエア噛みとは?

ブレーキのエア抜き

「エア噛み」という言葉があります。
または、ブレーキにエアを噛んだという表現もあります。
この状態になると危険信号がともりますが、どんな症状かご存知ですか?
まずは、症状を知ることから始めましょう。

フワフワする感覚がある

ブレーキペダルを踏むとフワフワと軽い感じがあります。ドライバーはいつもと何か違うなと気づくでしょう。

ブレーキが固くならず、底まで踏めてしまう

ブレーキペダルを踏んでも途中で固くなることなく、スコンと底まで踏めてしまう感覚です。
フワフワする感覚を過ぎてここまでくると、確実にブレーキにエアを噛んだ状態と言ってよいほどです。

この状態では即座に運転を止め、安全確保しなければいけません。

なぜ、こんな状態が起こるのでしょう?
次で原因をみていきます。

なぜ、ブレーキにエアを噛んでしまう?

ブレーキは車のパーツで一番重要なもののひとつです。
ブレーキが効かなければ事故に直結し、自分はおろか他人の人生も狂わせてしまう可能性があります。

そのブレーキにエアを噛んでしまうと上述したような状態になりますが、それには原因があります。主な原因2つを紹介しましょう。

①ブレーキフルードが劣化している

ブレーキフルードはオイルであり、熱や水分を含むことで劣化します。ブレーキの摩擦による熱でオイルが沸騰したり、オイルに含まれるグリコール・エーテルという成分が水分や湿気を吸収しやすい特徴を持っていたり、ブレーキフルードが劣化する要因があるからです。

ほぼ透明なオイルが茶色、そして黒っぽい色へと変色することで劣化の判断をすることができます。
劣化したオイルではピストンを押してブレーキパッドがブレーキローターに押しつけることによるスピードの減速や停止のための正しい制動力を活かすことができないのです。

②ブレーキフルードにエア(空気)が混ざっている

ブレーキフルードを交換したときに十分なエア抜きがされていないことがあります。
すると、エアを噛んでしまうことでブレーキが正常に作動しなくなってしまいます。
ブレーキの油圧系統内にエアが混入することでブレーキに遊びがある状態になってしまいますが、これを「ベーパーロック現象」と呼び、危険な状態と考えなければなりません。

ここからはブレーキフルードの交換そしてエア抜きの正しい方法を紹介しましょう。

ブレーキフルードの交換とエア抜きを同時にする流れとは?

ブレーキフルードはエンジンルーム内にあるリザーバータンクと呼ばれるタンクに入っています。
リザーバータンクに新しいブレーキフルードを入れ、ブレーキキャリパーからブレーキフルードを抜きます。

ブレーキキャリパーとはディスクブレーキのパーツのひとつで、ブレーキパッドをディスクローターへ押さえつける役割を持っています。
この作業により、ブレーキフルードの交換、そして中にもしエアを噛んでいたとしてもそれを排出させるという流れになるのです。

エア抜きの正しい方法を紹介

それでは、さっそくエア抜きの正しい方法を紹介しましょう。

  1. 古いブレーキフルードを抜く
    リザーバータンクに入っている劣化した古いブレーキフルードをブレーキフルード抜きポンプを使って可能な限り抜いていきます。
  2. 新しいブレーキフルードを入れる
    新しいブレーキフルードをリザーバータンクに満タンに入れます。
  3. ブレーキキャリパーに移動する
    次の作業を行なうため、4輪のうち1ヵ所のブレーキキャリパーのところに移動します。
  4. ワンマンブリーダーをはめる
    ワンマンブリーダーという名称で販売されているツールをブレーキキャリパーのブリーザーバルブにはめます。このとき、逆流を防止する弁を持つワンウェイバルブにすると作業が簡単です。
    ブリーザーバルブの電池をかけた状態で、ワンマンブリーダーをはめます。
  5. ブリーザーバルブを緩める
    少しでよいのでバルブを緩めます。
  6. 運転席に移動する
    運転席に座り、ブレーキペダルを10回~20回踏みます。
  7. リザーバータンクの状態をチェックする
    リザーバータンク内のブレーキフルードが無くならないように注意します。タンクが空になると、空気を吸い込んでしまうためです。
  8. 作業を繰り返す
    ブレーキフルード交換時にはオイルを追加してはブレーキキャリパーから排出させることを何度か繰り返すことで、リザーバータンク内のブレーキフルードが完全に入れ替わるようにします。完全に入れ替わったかどうかは、ブレーキキャリパーにつけたホース内にあるブレーキフルードの色で判断しましょう。上で述べましたが、新しいものはほぼ透明です。
  9. ブリーザーバルブを締める
    完全にブレーキフルードが入れ替わったらブリーザーバルブを締めましょう。これでひとつのブレーキキャリパーの作業が完了しました。
  10. 次のブレーキキャリパーに移動する
    3~9の作業を繰り返します。
    この後、残り2つのブレーキキャリパーにも同様の工程を行ないます。
  11. ブレーキフルードの量をチェックする
    最後に、リザーバータンク内のブレーキフルードの量が適切か確認して終了です。

車種によりますが、ジャッキアップでタイヤをあげたりホイールを外さなくてもエア抜きができることが多いでしょう。

エア抜きをする4輪の順番はある?

4輪のうち、どの順番でエア抜きをするかについてはいくつかの説があります。
例えば、マスターシリンダーから近いものからする、反対に遠いものからするという話もあります。
大切なことは順番ではなく、4輪ともブレーキフルードを完全に入れ替えるまで作業を繰り返すというポイントと捉えればよいでしょう。

エア抜きの頻度は?

エア抜きはそれだけをする場合、またはブレーキフルードの交換時に行なわれる場合があります。

エア抜きだけをする必要はほとんどありませんので、ブレーキフルードの交換時と考えればよいでしょう。
ブレーキフルードの交換時期はオイルの劣化速度によって違いますが、スポーツ走行をする車でなければ、車検時ごとにする頻度で十分です。

しかし、ブレーキを踏み、おかしいと感じたら確認すべきであることはもうお分かりになっていただけたと思います。

ブレーキフルードのエア抜きまとめ

ブレーキペダルを踏むとフワフワする感覚がある、ブレーキが固くならず底までスコンと踏めてしまうなどのエア噛みは注意すべき状態です。それを避けるためにはブレーキフルード交換時のエア抜きが必須です。

リザーバータンク内に新しいブレーキフルードを入れ、ブレーキキャリパーからそのブレーキフルードを排出させます。

この作業を繰り返すことによって、空気を入れずに完全に新しく新鮮なブレーキフルードに入れ替えることができるのです。

新鮮なブレーキフルードでブレーキを正常に作動させ、快適なドライブをすることが可能になると同時に、ブレーキフルードの劣化によって起こり得る事故などのリスクを回避します。

エア抜きはドライバー自身で行なえるものですが、最初は一人ではせず、1度2度は経験者の立ち会いのもとで行なうことをおすすめします。
安全運転につながる重要性を理解し、正しい方法でエア抜きを行なってください。

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