運転免許を取ろうと考えるとき、気にかかるのがお金のことではないでしょうか?
どれくらいの費用がかかるかを把握するためには、免許取得までの流れを知る必要があります。
免許取得の方法はひとつではなく、方法によって費用も変わってくるからです。
そこでこの記事では多くの方が取得を考える普通自動車免許を取り上げ、かかってくる費用を紹介します。
3つの免許取得方法の紹介、費用の内訳や費用を抑えるヒントまで詳しく解説しますので、ぜひご参考にしてください。
普通自動車免許を取得するための3つの方法とは?
普通自動車免許を取得するには3つの異なる方法があります。
1.教習所に通学する
教習所には公認校と呼ばれる「指定自動車教習所」と、非公認校である「届出自動車教習所」という2つの種類があります。
これらから教習所を選び通学しながら、指定の教習時間数に当たる教習を受けます。
2.合宿免許を利用する
合宿免許はその名の通り、宿泊する形で教習を受けます。
2週間ほどの期間を要しますが教習所と比べると比較的短い所要時間で済むため、長い休みを取れる学生に人気となっています。
1,2とも運転に必要な交通ルールやマナーなどを学ぶとともに、道路で運転するための技能を習得していきます。
すべての教習が終わると卒業検定を受け合格した後、最後に各都道府県の免許試験場で受験します。
この試験に合格すると晴れて免許証が交付ということになります。
そして、もうひとつの方法が教習所通学や合宿免許を行なわない一発試験と呼ばれるものです。
3.一発試験を受ける
一発試験では自動車教習所に通うことなく、運転免許試験場で学科と実技の試験を受験します。
”一発”というネーミングではありますが、一度で合格するには学科の勉強や貸しコースなどの利用での運転練習など、自分で相当な準備をしなければなりません。
では、それぞれにかかる費用を紹介していきましょう。
運転免許の取得にかかる費用の基本知識
普通自動車免許には、AT(オートマ車)、そしてMT(マニュアル車)という2つの種類があります。
そこで、どちらの免許を取るのか決めなければなりません。
というのも、マニュアル車の免許はオートマ車の運転をすることもできますが、難しい操作が不要なオートマ車用の免許ではマニュアル車の運転はできないからです。
この違いは、技能の受講時間にも現われます。
オートマ車に限定の免許では31時間、マニュアル車では34時間です。
受講時間の違いはもちろん、その費用にも影響し、マニュアル車のほうが高めになります。
また、年間を通してピーク時(7月下旬~9月、2月~3月)と閑散時(4月~7月中旬、10月~1月)があり、閑散なら費用を安く抑えることができます。
長期の休暇や卒業シーズンなど、多くの人が旅行に行きたいと思う時期は料金が高くなりますが、免許を取るときもそのパターンは一緒だと覚えておきましょう。
それでは、3つの方法における費用の相場をみていきます。
①自動車教習所に通学する場合にかかる費用
教習所にかかる費用は一律ではありません。
指定自動車教習所では業界団体としてのルールがありますので、卒業までに必要とされる最低限の料金を総額として表示しています。
エリアによっては市場競争が働き、値下げをする教習所もあるようです。
それでは教習所に通う場合の相場をみてみましょう。
- オートマ車限定免許の相場:25万円~35万円
- マニュアル車免許の相場:27万円~37万円
かかる費用の内訳には、申込み金、教材、学科教習、技能教習、中間測定、総合測定、仮免試験、終了検定、卒業検定が含まれます。
ただし、すべて含まれているかは教習所に確認する必要があります。
また、技術が基準レベルに達してない場合などは追加教習になったり、試験が不合格の場合は再試験を受けることになります。その場合は追加料金が発生することがほとんどですので事前に確認しておくと安心です。
誕生日によっては、高校在学中(3年時)の夏休みなどを利用して教習所に通うことも可能です。
②合宿免許を利用する場合にかかる費用
教習所に通うより集中して教習を受け、短期で運転免許を取得したい人にとって合宿免許という選択があります。
以下が合宿免許を選ぶ場合の相場です。
- オートマ車限定免許の相場:20万円~30万円
- マニュアル車免許の相場:22万円~32万円
費用には教習費用に加えて、宿泊費、食費、交通費補助が含まれることが一般的です。
教習所に毎回通うためにかかる時間や交通費を気にすることがありません。
また自宅からの距離とは関係なく、温泉のある土地など費用や特典で選ぶことができるため高校卒業時の春休みに友達と申し込む人もいます。
合宿免許入校検索サービス
近年はオンラインで教習所検索ができる「免許合宿ライブ」というポータルサイトがあります。
免許合宿ライブは過去1年以内の申込み情報を元に自動車教習所約100校や地域、性別、職業、宿泊プランを組み合わせたお申込みをされた方の情報がリアルタイムで更新されているので、どの教習所へ、いつ、誰が、どのプランで申込みをしていたのかすぐにわかります!
申込情報を元に、男女の申込み割合、どの都道府県から申込みが多いか、どのプランが人気なのかがわかる分析データもチェックできるので、自分に合った教習所を探すことができます。
・女子大生が一人の申込が多い教習所ランキング
・男子高校生グループの申込が多い教習所ランキング
※エリアごとに絞ることも可能です。
このようなサイトなどを利用して費用の比較をしたり、様々なキャンペーンやお得な情報を見逃さずに賢く自動車免許の取得計画を立てることをおすすめします。
③一発試験を受ける場合にかかる費用
さて、自分でしっかりと準備をする代わりに費用を大きく抑えたい人にとっては一発試験があります。
文字通り、全ての試験に「一発」で合格した場合の費用は
- 普通仮免許試験 5500円(受験料2900円、試験車使用料1450円、仮免許証交付料1150円)
- 普通免許試験 5400円(受験料2550円、試験車使用料800円、免許証交付料2050円)
- 取得時講習受講料 1万5400円
の合計2万6300円になります。
教習所や合宿が20万円以上であることと比較するとかなり安いことが分かります。
しかし、学科試験はテキストなどを購入し独学で勉強することが可能ですが、技術試験に車を運転したことがない人が合格するのはかなり難しいことですので、初めて免許を取得する方には現実的ではありません。
また、一発試験を受けられるのは平日のみなので注意が必要です。
ここまでおおよその相場でそれぞれにかかる費用のイメージができましたでしょうか?
次では、免許試験場でかかる費用についても紹介します。
免許試験場でかかる費用はいくら?
免許取得に向けて準備がすべて終わった人は、免許試験場での最終試験を受けることになります。
この最終試験でかかる費用は、3,350円(受験料2,550円と試験車使用料800円)です。
無事に合格した際に、免許証交付料として別途2,050円がかかります。
運転免許取得費用を抑える7つのポイント
運転免許をお得に取得するのに、いくつかのヒントがあります。
7選を紹介しますので、自分に利用できるものは利用し賢く費用を節約しましょう。
※キャンペーンの有無などはそれぞれの教習所などで直接ご確認ください。
こだわりが無ければオートマ車
上で述べましたが、マニュアル車よりオートマ車のほうが費用が安く設定されています。車好きの人のなかには絶対にマニュアルという方がいますが、こだわりが無ければオートマ車にすると費用を抑えることができます。
閑散期を狙う
これも上述しましたが、時間に都合がつく人であればオフピークに教習を受けるのがおすすめです。
合宿はもちろん、通学する教習所でもオフピークに人を呼ぶためのいろいろなキャンペーンを打ち出しています。
早割キャンペーンを利用する
各種チケットのように、教習所や合宿先を早めに決めて申し込むことで早割料金で利用することができます。
1ケ月~2ケ月前までに予約完了すれば良く、計画的に免許取得を考える人にとっては容易に利用することができるでしょう。
学割を利用する
高校卒業までに普通自動車免許を取りたいと考える人は多く、このように学生のうちに免許を取ろうとする人のため、学割が適用される場合があります。
また、大学生であれば生協の店舗で教習所への申し込みをすることで費用が5,000円程度安くなることがあります。
グループ割引を利用する
友人と一緒に2~3人以上で合宿に参加すると割引が発生します。
仲の良い友達と一緒にお得に教習を受けながら、他のアクティビティを楽しめるのは大変魅力です。
商業施設から申し込みをする
イトーヨーカ堂など一部の商業施設から教習所へ申し込みをすることができます。
この場合、特典が用意されていることがあります。免許を取ろうと思ったら、近隣の商業施設から情報を得るようにしましょう。
オンラインで申し込みをする
インターネットの時代ならではの特典があります。
ネット割引として、最大10,000円割引するような教習所もありますのでぜひチェックしてください。
番外になりますが、業務で必要な中型免許などは国が行なう「教育訓練給付制度」の一環で費用の20%ほどが助成金として出る場合があります。
運転免許を取得するときの費用まとめ
最後に、普通自動車免許を取得するためにかかるおおよその費用をまとめてみましょう。
- 教習所に通学する場合25万円~37万円
- 合宿免許を利用する場合20万円~32万円
- 一発試験を受けると約3万円
- 免許試験場で3,350円
- 免許証交付料として2,050円
運転免許取得費用は20万円以上とまとまったお金が必要になります。
高額な費用をいきなり用意できない場合は、運転免許取得に利用できるローンもありますのでぜひチェックしてくださいね。