車検のとき、自動車税の納税証明書は原則として見せなくて大丈夫です。車検場が納付状況をオンラインで確かめているからです。ただし、払ってすぐの車検や、中古車を買ってすぐの車検などは紙が必要になります。なくしたら、普通車は都道府県の税事務所、軽自動車は市区町村の役所で再発行できます。
この記事でわかること
- 納税証明書とは何か、「車検用」と「一般用」の違い
- 車検で紙の証明書が必要になるケースのチェックリスト
- 証明書がもらえる払い方・もらえない払い方
- なくしたときの再発行の場所・持ち物・手数料
- 親の車の証明書を家族が代わりにもらう方法
自動車税の納税証明書とは?
自動車税の納税証明書は、その年の自動車税を払ったことを示す書類です。車検や車を売るときに出番があります。
「どれが納税証明書なの?」と迷う方も多いですよね。まずは見た目から確かめましょう。
納税通知書の右端についている紙が「車検用」の証明書
毎年5月ごろに届く納税通知書には、右端に小さな証明書がついています。これが車検用の納税証明書です。
金融機関やコンビニの窓口で払うと、そこに領収日付印(お店や銀行が押す日付のハンコ)が押されます。領収日付印が押されていない証明書は、車検用として使えません。

「車検用」と「一般用」の2種類がある
納税証明書には、目的によって2つの種類があります。
| 種類 | 何に使う? | どうやってもらう? | 手数料は? |
|---|---|---|---|
| 車検用(継続検査用) | 車検のときだけ | 通知書の右端。なくしたら再発行 | 無料のところが多い(広島県など) |
| 一般用 | 車検以外(ローンの所有権解除、名義の手続きなど) | 税事務所・役所の窓口で申請 | 1通400円の県もある(群馬県・三重県など) |
※手数料は2026年10月時点。自治体により異なります。
車検用の証明書は、車検以外には使えない県もあります。目的が車検以外なら、窓口で「何に使うか」を伝えてくださいね。
普通車は都道府県、軽自動車は市区町村が発行
自動車税は、車の種類で納める先が違います。
- 普通車(白ナンバー):都道府県(税事務所・自動車税事務所)
- 軽自動車・250cc超のバイク:市区町村(役所の税務の窓口)
証明書をもらう場所も、これに合わせて変わります。
車検で納税証明書はいる?原則いらない理由
「車検の案内に納税証明書と書いてあったけど、見当たらない…」と焦りますよね。でも、多くの場合は紙がなくても車検を受けられます。
車検場がオンラインで納付を確かめている
今は、車検場(運輸支局・軽自動車検査協会)が、税金の納付状況をシステムで確認しています。
| 車の種類 | 紙の証明書が原則不要になった時期 |
|---|---|
| 普通車 | 2015年4月から(県によっては2016年4月から) |
| 軽自動車(三輪・四輪) | 2023年1月から |
| 250cc超のバイク | 2025年4月から |
普通車の仕組みはJNKS、軽自動車の仕組みは軽JNKS(軽自動車税の納付を確認するシステム)と呼ばれています。
この流れで、2026年度から、口座振替などで払った人への車検用証明書の郵送をやめた市町村が増えています。「今年は届かなかった」という場合も、未納でなければ心配いりません。
紙の証明書が必要になるケース
ただし、システムで確認できないときは、今までどおり紙が必要です。自治体の案内でよく挙がるのは、次のようなケースです。
- 払ってすぐに車検を受ける(システムへの反映が間に合わない)
- 中古車を買った直後、名義を変えた直後、ナンバーを変えた直後
- ほかの市区町村や都道府県から引っ越した直後
- 過去の年の自動車税に未納がある
過去に1年でも未納があると、紙があってもなくても車検は受けられません。払い忘れに気づいたら、先に納付を済ませてください。
払ってから反映されるまで何日かかる?
「払ってすぐ」とは、どのくらいの期間なのでしょうか。じつは、自治体によってかなり幅があります。
| 自治体・車の種類 | 反映までの目安 |
|---|---|
| 東京都(普通車) | 最大10日程度 |
| 北海道・広島県(普通車) | 1週間〜10日前後 |
| 福島県(普通車) | 3開庁日後〜約3週間後(払った窓口による) |
| 新潟県(普通車) | 最大4週間程度 |
| 世田谷区・長野市(軽自動車) | 2週間程度 |
| 足立区(軽自動車) | 最大4週間程度 |
※2026年10月時点の各自治体の案内より。
車検まで1か月を切ってから払うなら、紙の証明書が手元に残る払い方を選ぶと安心です。払い方は次の章で説明します。
車検の前に、次の項目を確かめてみてください。1つでも当てはまったら、紙の納税証明書を用意しておくと安心です。
- 今年の自動車税を、車検の1か月以内に払った
- 中古車を買ってから、まだ一度も自動車税を払っていない
- この1年のあいだに、名義変更やナンバー変更をした
- この1年のあいだに、別の市区町村・都道府県から引っ越した
- 過去の自動車税に、払い忘れがあったかもしれない
どれも当てはまらなければ、紙がなくても車検を受けられることがほとんどです。迷ったら、車検を頼む整備工場や、税事務所・役所に電話で聞くのが確実です。
払い方で変わる!証明書がもらえる払い方・もらえない払い方
自動車税は、スマホやクレジットカードでも払えるようになりました。ただ、払い方によって、紙の証明書が手元に残るかどうかが変わります。
| 払い方 | 証明書は手元に残る? | 車検が近いときは? |
|---|---|---|
| 金融機関・郵便局・コンビニの窓口 | 残る(右端に領収日付印) | いちばん安心 |
| 口座振替 | 残らないことが多い | 自治体によっては通帳で証明書を発行してくれる |
| スマホ決済アプリ | 残らない | 反映まで待つか、証明書を申請 |
| クレジットカード・ペイジー | 残らない | 反映まで待つか、証明書を申請 |

スマホ決済の完了画面は証明書の代わりにならない
「アプリの支払い完了画面を見せればいいのでは?」と思いますよね。でも、決済アプリの支払い完了画面は、車検用の納税証明書としては使えません。高知県などが、県の案内ではっきり伝えています。
キャッシュレスで払った場合は、システムに反映されるのを待つのが基本です。待てないときは、税事務所や役所で証明書を出してもらいましょう。
車検が近いなら、期限内に窓口かコンビニで
払ってすぐに車検を受ける予定があるなら、納期限までに金融機関やコンビニの窓口で払うのが確実です。その場で右端の証明書に領収日付印が押されます。
納期限を過ぎてから金融機関の窓口で払うと、右端の証明書が車検に使えない県があります。
- 埼玉県:2023年度から、納期限後に窓口で領収印が押されたものは証明書として使えない
- 静岡県:7月以降に払うと、金融機関では証明書に領収日付印を押さない
この場合は、税事務所で車検用の証明書をあらためてもらいます。払ったばかりなら、領収証書を持っていきましょう。
納税証明書をなくしたときの再発行
車検用の証明書をなくしても、再発行してもらえます。ただ、先ほどのチェックリストに当てはまらなければ、そもそも再発行しなくても車検は受けられます。まずはそこを確かめてくださいね。
どこでもらえる?
| 車の種類 | どこでもらえる? |
|---|---|
| 普通車 | 都道府県の税事務所、運輸支局の近くにある自動車税事務所など |
| 軽自動車・250cc超のバイク | 住んでいる市区町村の役所(税務・納税の窓口、支所など) |
普通車の場合、ナンバーを管轄する都道府県の窓口に申請します。同じ県の中なら、どの税事務所でも出してくれる県が多いです。
持ち物は?
自治体によって少しずつ違いますが、次のものを持っていけばほぼ足ります。
- 車検証(コピーでもよいところが多い。電子車検証なら記録事項を印刷したもの)
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 払ったばかりの場合は、領収証書
- 本人以外が行く場合は、委任状
申請書には、ナンバーと車台番号(車検証に書いてある車の番号)を書きます。車検証があれば迷わず書けますよ。
窓口・郵送・オンライン申請の違い
| 申請のしかた | 早さ | 向いている人 |
|---|---|---|
| 窓口 | その場で発行(即日) | 車検が目の前の人 |
| 郵送 | 1週間〜10日ほど(東京都の場合) | 平日に窓口へ行けない人 |
| オンライン申請 | 申請後、郵便で届く(数日〜) | 対応している自治体に住んでいる人 |

オンライン申請は、自治体の電子申請サービスから申し込みます。たとえば山梨県(普通車)や、練馬区・刈谷市(軽自動車)が対応しています。ただし、オンライン申請でも証明書は紙で郵送されてきます。データで届くわけではないので、日数に余裕を見てください。
税事務所の窓口は、平日の日中だけのところがほとんどです。行く前に受付時間を確かめておくと、むだ足になりませんよ。
手数料は?
車検用の証明書は無料で出してくれるところが多いです。一方、一般用の納税証明書は、群馬県や三重県のように1通400円かかるところもあります(2026年10月時点)。
車検以外で納税証明書が必要な場面
車を売るとき
車を売るとき、買取店から納税証明書を求められることがあります。とくに軽自動車では、必要書類として案内されることが多いです。
手元にないときは、無理に探さず「再発行が必要か」を買取店に聞いてみてください。売るのは5月以降か、名義が誰か、によって答えが変わることがあります。
名義変更・廃車(抹消)のとき
運輸支局での名義変更や抹消登録(ナンバーを返して廃車にする手続き)について、県の案内を見てみましょう。必要書類の一覧に、納税証明書は入っていません。
ただし、業者に手続きを頼む場合は、業者の判断で求められることがあります。また、ローンの所有権解除(ローン会社の名義を外す手続き)では、一般用の証明書を求められることがあります。
車検切れの車を、車検のために動かすとき
車検切れの車を車検場や整備工場まで運ぶには、仮ナンバーが必要です。仮ナンバーの取り方は、こちらの記事でまとめています。
仮ナンバーの取り方|車検切れの車を動かす必要書類・費用・期間
親の車の納税証明書を、家族が代わりにもらうには
親が高齢になって、車の手続きを子ども世代が代わりにすることもありますよね。納税証明書も、家族が代わりにもらえます。
自治体によって決まりが違いますが、たとえば次のような扱いがあります。
| 誰が行く? | 必要なもの(例) |
|---|---|
| 親と同じ家に住んでいる家族 | 行く人の本人確認書類(滋賀県など) |
| 別に住んでいる子どもなど | 行く人の本人確認書類+親の委任状 |
| 車検証を持っている人 | 委任状がなくても出してくれる県もある(広島県など) |
別に住んでいる家族が行くなら、親の委任状を先に書いてもらうのが確実です。委任状の様式は、多くの税事務所・役所のホームページからダウンロードできます。
親が亡くなって車を引き継ぐ場合は、相続の手続きとあわせて進めることになります。まずは税事務所や役所に「相続した車の分」と伝えて相談してみてください。
よくある質問
Q. 納付がシステムに反映されたか、自分で確かめられますか?
個人が自分で確かめる画面は、基本的にありません。この仕組みは、車検場が確認するためのものだからです。
東京都では2024年10月31日から、登録した自動車関係の事業者がWEBで車検を受けられるか確認できるようになりました。車検を頼む整備工場に聞くか、税事務所に電話で問い合わせるのが近道です。
Q. 証明書のナンバーの欄が「***」になっています。使えますか?
静岡県の案内では、この表示は前の年度までの自動車税に未納があるという意味です。その証明書は車検には使えません。まず未納分を払ってから、税事務所に相談してください。
Q. 車検用の証明書に有効期限はありますか?
あります。証明書には「取扱期限」が印刷されていて、その期限内に押された領収日付印のものだけが使えます。期限は通知書の種類などで変わるので、証明書の表示を確かめてください。
Q. 昔の年度の納税証明書ももらえますか?
一般用の納税証明書なら、過去の年度分も出してもらえます。たとえば東京都は、今年度を含めて6年度分まで発行できます。
まとめ
- 車検が近いなら、チェックリストで「紙が必要か」を確かめる
- 必要なら、車検証と本人確認書類を持って、普通車は税事務所、軽自動車は役所へ
- これから払うなら、車検の時期を見て払い方を選ぶ(車検が近ければ窓口かコンビニ)
納税証明書は、なくしてもあわてなくて大丈夫な書類になりました。払い方と車検のタイミングだけ気をつけておけば、困ることはほとんどありません。
参考
- 国土交通省 北海道運輸局「継続検査時の納税証明書の提示省略について」
- 東京都主税局「納税証明等の概要」
- 東京都主税局「都税証明郵送受付センター」(都税広報)
- 東京都主税局「納税確認の電子化のお知らせ」
- 北海道「自動車税の継続検査用の納税証明書」
- 埼玉県「自動車税納税証明書(継続検査・構造等変更検査用)の提示は、原則として省略できます」
- 埼玉県「自動車税納税証明書・継続検査用確認システム」
- 群馬県「納税証明書の発行について」
- 福島県「継続検査窓口での自動車税納税証明書の提示省略」
- 新潟県「登録自動車については、国の継続検査窓口での自動車税(種別割)納税証明書の提示を省略できます」
- 山梨県「継続検査(車検)用納税証明書の発行(再発行)について」
- 山梨県「自動車税に係る継続検査等(車検)用納税証明書の取扱期限の表示について」
- 静岡県「自動車税(種別割)Q&A」
- 三重県「自動車税種別割納税証明書の申請について」
- 滋賀県「自動車税納税証明書の交付申請について」
- 鳥取県「車検時における自動車税納税証明書の提示が省略できるようになりました」
- 広島県「県税の納税証明書(令和7年度 県税のしおり)」
- 高知県「自動車税種別割の納付方法」
- 青森県「自動車税Q&A」
- 広島市「軽自動車の車検時の納税証明書の提示が原則不要になりました」
- 吉岡町「令和8年度から軽自動車税納税証明書(車検用)の送付を廃止します」
- 世田谷区「軽自動車税の納税証明書」
- 足立区「令和8年度からすべての車種の軽自動車税納税証明書(車検用)の自動送付を廃止します」
- 練馬区「オンラインでの軽自動車税納税証明書の交付申請」
- 長野市「令和8年度から軽自動車税の納税証明書(継続検査用)の送付を廃止します」
- 刈谷市「令和8年度から車検用納税証明書の送付を廃止します」
- 静岡市「軽自動車税(継続検査用)納税証明申請書」
最終確認日:2026年10月27日
